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アダルトサイトに見る「古い」SEO手法

 

古いSEO・マーケティング手法は淘汰される

インターネットの世界は進化のスピードがとても早いです。
形のあるモノに比べ、ソフトウェアやWebサービスなどはけっこう簡単に仕様変更できるからです。
こうした動きを敏感にキャッチしないと、Webマーケティングは成功しません。「古い」手法では太刀打ちできないのです。

 

SEOという言葉があります。Serach Engine Optimization(検索エンジン最適化)という意味のこの言葉は、ネット検索の検索結果の上位に表示されるように工夫をすることを指します。
一昔前、ようやく人々がホームページの必要性を認知しだしたころは、SEO対策はそれほど難しくありませんでした。検索アルゴリズム(google検索などの検索エンジンが、何を判断基準にしてホームページの優劣をつけるかという決めごと)も今ほど優れていなかったため、知識があれば順位の操作が可能だったのです。
中でも最も一般的だったのが外部リンクです。自分のWebサイトに飛ぶための「リンク」を、他のサイトに貼ってもらうことです。
昔の検索エンジンは外部リンクを重視していました。この前提にあるのは、他の人が自分のホームページ内で紹介してるんだから、良いサイトってことでしょ?という考えかたです。必ずしも間違ってはいません。

 

代表例は、世の男性諸兄はよくご存じのアダルトサイトです。
アダルトサイトには驚くほどたくさんのリンクが貼られていて、どこかをクリックすると他の似たようなアダルトサイトにジャンプします。らしいです。
ジャンプした先のサイトにもたくさんのリンクがあり、もとのページへのリンクやさらに他のサイトへのリンク、果ては気づいたら明らかに怪しげなクリック詐欺臭プンプンのページが表示されることも。
なかなか目的のものが見つからず、ついにはイライラして諦め、もう一度検索エンジンから他のサイトを探すなんてこともよくあります。という人の話を聞いたことがあります。
これらは相互リンクといって、「私のサイトにあなたのサイトへのリンクを貼るから、あなたも貼ってよね」という約束事です。とくにアダルトサイトの世界は独特で、参入する際にはこうした相互リンクが風習になっているようです。

なぜ検索アルゴリズムは変わっていくのか

外部リンクが評価される前提は「他の人が紹介しているページだから、価値があるのだろう」というものでした。
これは間違ってはいませんが、問題なのは操作ができてしまうということです。

 

外部リンクによるSEOのイメージ図

 

この図は、外部リンクによるSEOのイメージです。
他のページからリンクされることにより自身のサイトの評価価値があがるのであれば、外部のサイトもたくさん作って意図的にリンクを貼る、ということができてしまいます。
当然このころは外部リンクを作ることだけを目的としたあまり価値のないサイトが乱立するようになっていました。
 
アダルトサイトを例に出したのはこれがわかりやすいからです。アダルトサイトのリンクの多くには、「そもそも独自のアダルトコンテンツ(画像や映像など)が存在せず、ただ他のたくさんのアダルトサイトへのリンクがあるだけ」というサイトも多いのです。
中には悪質なサイトもあり、わざと迷わせるような複雑な構成にして、詐欺サイトへのリンクを混ぜておくというのも常套手段の一つですね。
つまり、検索エンジンアルゴリズムがあまりにシンプルだと、ネットを使う私たちにとってマイナスになってしまうのです。
 
ネット利用者にとって都合が悪くなると、ネットでビジネスをしているGoogleは一番困ります。
これまで紹介したような悪質なサイトや価値のないサイトを排除するため、検索アルゴリズムの見直しを何度もしてきました。代表的なもので「ペンギンアップデート」や「パンダアップデート」と呼ばれる大規模なアップデートが過去にあり、順位を大きく落としたサイトもあったようです。
現在では「ハミングバード」というアップデートも行われています。
 
アルゴリズムの改正にともない、今では「見る人にとって価値のある」コンテンツをしっかり届けているかどうかで、ホームページの評価が決まるようになっています。機械的に操作しても見つかるような仕組みが施されています。
新しい時代のWebマーケティング戦略の第一歩は、価値のある記事を書くことからです。

価値はあなたが持っています

前にこんな記事を書きました。
→テレビとインターネット
テレビとインターネットの、ニュースメディアとしての価値に関するコラムです。この中で「一次情報」「二次情報」といった言葉がでてきますが、一番言いたかったのはこのあたりです。
メディアは情報を商品として扱い、その価値は鮮度と内容で決まります。ですが、メディアよりもさらにコアな情報を持っているのは私たち「普通の働く人」「普通の消費者」です。私たちは「零次情報」を持っているのです。

昔と違い、個人単位や普通の企業単位でも情報を簡単に発信することができるようになりました。私たちが持つ「生」の情報や知識は、そのままでは価値がわかってもらえないものもありますが、上手く加工してあげることでものすごい価値を持ちます。
ぜひこの財産を生かし、今のビジネスをさらに飛躍させてください。